神様セカンドライフのキツネとヒトツメは百合カプとして実際美味い

僕は神様セカンドライフというマンガが好きです。

一つの物語としても、民俗学を上手く創作に落とし込んだコンテンツとしても、そして「他では見られない百合的関係性」を味わいたい百合好き向け栄養剤としても、実に味わい深い。

 

個人的にはその中の、「キツネxヒトツメ」という百合カップリングがたまらなく好きでして……とてもとても140字程度では収まらない魔性を感じてならなくて、ならなくて。

なので、その魅力をだらだらと垂れ流す記事を書きました。まあいわゆる「突発的衝動に浮かされて書いた」というやつですな……。

 

この記事は性質上、個人的な解釈バリバリの感想100%でお送りいたします。

また第二部十章「泣いた赤鬼」編が終わるあたりまでの重大なネタバレを含んでいますのでお気をつけくださいませ。

 

※ 「百合」という言葉は「女性同士の恋愛、またその感情」という意味合いで用いられることも多いですが、この記事においては「女性同士における(恋愛に発展しないものを含む)特別な関係性、またその感情」といった意味合いで使っている点をご了承ください。

※2 記事内の画像はすべて神様セカンドライフ作中より引用した画像です。文脈に沿ったコマだけを抜き出しているので、意味深な空白があっても気にしないでください。

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キツネという女

キツネという女を端的に示すなら、
悪辣なる女狐」という言葉が一番シンプルでいて正確だと思います。

 

悪巧みが大得意で、目的のためならどんな悪どい手段も厭わない。

しかもプライドに満ち満ちていて、素直に頭を下げられない意地っ張り。

善人か悪人かの二元論で振り分けるなら、まあ悪人側に入るであろう女なんですよね、キツネってのは。

 

ちなみに、この記事書いてる僕の作中最推しキャラでもあります。

単体でも推しなキャラが超有力な百合カプ持ってるとか素晴らしすぎる……。

伏見育ちのエリート稲荷

キツネは稲荷の神使の中でも、「伏見育ち」と呼称されてるグループ。

「伏見」というのは、ご存知千本鳥居の伏見稲荷大社のこと。

稲荷神社の総本山としても有名ですね。

 

神様セカンドライフにおいての「伏見育ち」というのは、
本部の薫陶を受けた後、各地に派遣されてくるエリート組」のこと。

他ならぬキツネもその一人です。

90話より、伏見育ちが生まれる仕組みを解説した画像。キツネの源流。

作中のキツネ、特に登場して間もない時期の彼女は、「都会(伏見)育ちの私はアンタたち田舎者とは違うのよ」とお高く止まった部分が目立ちます。

26話より、伏見育ちのエリート気質を宣言している画像。キツネ、そういうとこだぞ。

「いよっ、この高慢性悪狐!」と茶々を入れたくなるこのプライドの高さ! ここ好き。

 

第二部に入ってからは徐々にキツネの態度も丸くなっていきますが、三つ子の魂なんとやら。

彼女の骨子に「稲荷としての誇り」が刻み込まれてる部分は変わりません。

 

「単なる性悪」ではなくて、「誇り高き性悪」。

キツネを深く捉える上では、ここが大変に重要。

 

でも、そうしてキツネが重要視する「稲荷としての誇り」ってなんなのか?

それを理解するために、稲荷のやり方を再確認してみましょう。

「稲荷らしい」悪どさ

稲荷は日本の神社・神道文化でも有名なだけに、創作作品に出張ってくる機会も多いメジャーどころ。

それだけに作品によって、「稲荷とはこういうものだ」という解釈は違ってくるのですけれども。

本編での描写を見る限り、神様セカンドライフでの稲荷解釈は(おそらく)こんな感じ。

  • 「稲荷を祀る信徒」を増やして、支配領域を広げることが第一
  • 身内は手厚く守護し、外敵・稲荷を捨てたものは徹底的に排除する
  • 上二つを行うためなら、悪辣な手段であっても許容する

良く言えばアグレッシブ、悪く言えばごろつきめいているというか、なんというか。

神様セカンドライフにおいては、「稲荷は悪どい一大勢力」という描写が実に多い。

31話より、稲荷のやり方の画像。はっきりいって稲荷のごろつき感は異常だ。

31話でのキツネの言。まあマフィアとかヤのつく自由業のやり口ですね。

こういったごろつきめいた部分こそが稲荷らしい部分だと個人的にも思います。

  • 祟りを起こして稲荷を祀るよう強引に迫る
  • 新参者として村に入ってきて、元々祀られてた神といさかいを起こす
  • 稲荷をないがしろにした者には苛烈な制裁を与える

稲荷といえば、こうした強引な営業。

土着神を押しのけてでも信仰を広げて、(祟るとか脅すとか)実力行使も厭わない」、
稲荷のごろつき要素が組み込まれているところはキツネの魅力ポイントの一つですねえ。

27話より、キツネガッツポーズ画像。キツネが一番やさぐれてた時期のもの。

非道の行いを嫌うシロや正義にうるさいミヨシとは一線を画す、
どんなに悪どく不名誉と罵られるやり方でも、効率的に勝てるならそれで良い」の精神ほんとすこ。

神様セカンドライフに出てくる稲荷の面々、キツネからカミソリ狐くんまでだいたいわっるいわっるい部分抱えてるから好き。

誇り高き悪女

しかし、キツネは「どんな悪逆非道な振る舞いもする」というわけではありません

稲荷の神使が忠節を捧げる頭領……キツネの言うところの「ウカノミタマ様」の名を貶める事柄は避けていますし。

「何かを成すためなら犠牲をも厭わない」という考え方も嫌っています。

79話より、キツネモノローグ画像。キツネはかなりの「いのちだいじに」派。

キツネは意外と情に厚いお姉さんで、身内には甘い気質。

情の厚さの分だけ、身内判定がすごく狭いのですが。

 

キツネはいつだって「自分にとって重要な事柄を押し通すためなら、一切の容赦をしない」の姿勢を取っています。

まあ露悪的な行動も多いので、他キャラ(特にシロから)激しい反発を受けることも多いのですが。

キツネにとっては「誇り高き悪巧み」が稲荷の本質、ひいては自分の本質であるんでしょうね。

ヒトツメという女

先程、キツネを「悪辣なる女狐」と評しましたが。

ヒトツメについてはどうも、一言でしっくりくる評し方が思いつきません。

 

なんでかなあとこの記事書きながら考えていたんですが。

ヒトツメは「未発達でいくつもの面と可能性を持つキャラクター」だからかもしれない、と今思いつきました。

  • 生まれたての世間知らず神様
  • 記紀にも名を残す技神の分霊
  • 人懐っこいお嬢さん

などなど、ヒトツメの一面を指し示す言葉はすぐ思いつくんですけどね。

(記事執筆時点、101話現在)
彼女は本質的に「このキャラはコレだ!」という部分が固まっていなくて、混沌とした状態にあるのかもしれませんね。

6話より、ヒトツメのデッドコピー疑惑な画像。ヒトツメの自己肯定感はボロボロ。

最初期のヒトツメはこういう自己認識でしたね。今見ると懐かしくもあるところ。

 

キツネや、ヤエや、ミヨシのような「一つの完成を迎えた大人」ではなく

今は何でもないけど、可能性に満ちた子供」としての立ち位置が強い子というか。

一つ定まった状態を持たずに、精神的に成長し続けている状態だからこそ、ヒトツメには若干混沌とした印象を受けてなりません。

 

だからこそ……とはちょっと違うかもしれないけれど。

ヒトツメからは「アオには気の良い悪友として
ミヨシには外から助言するアドバイザーとして
キツネには可愛い舎弟(もしくは妹的存在)として」と、 接する相手に応じて接し方を明確に変える姿勢が見受けられるんですよね。

 

どの場面でも効力を発揮するジョーカーのような、あるいは器に応じて形を変える水のような気質。

ヒトツメが持つこの部分について、僕は「百合ゲーの主人公めいた奴だ」と捉えています。

ボーイッシュで超中性的な少女

ヒトツメの特徴で最もわかりやすい一面としては、「ボーイッシュで超中性的」という部分があるでしょう。初見時はショタかと思ったのはここだけのヒミツ。

 

ただ外見だけの問題と思うなかれ。

百合カプ的な美味しさにも繋がってくるんですよこれが。(詳細は後述

 

一言にボーイッシュと言っても様々な系統がありますが。

都合の良いことに神様セカンドライフは多様なボーイッシュキャラ溢れる作品であるので、他のキャラとも比較しつつ、違いを見てみましょう。

キャラ 特徴
アオ 身体的にはお姉さんで、精神的にはやんちゃ坊主寄り。お色気担当。
ヒトツメ 心身共に中性的。
女の子っぽい部分と男の子っぽい部分をバランス良く持ち合わせる。
ヤエ 元々の振る舞いは女性的。
だが、現代慣れしてからはユニセックスな面が出てきている。
おこう わし少女。成長期前の少女らしい振る舞い方か。
タタラ 振る舞い方もあって少年的気配が強い。
ボーイミーツガールめいた青春百合はじめました。
お沢 男勝りなお姉さん。粗野なごろつき感が素敵。
泉光院 女装が板につきすぎている……。男の娘枠いけるで。
こんせい様 存在そのものがセクハラめいた神。
見た目は少女然としているのだが……。
当サイトは全年齢向けサイトのためこれ以上はノーコメントで。

うーむ、改めてまとめてみるとこの漫画ボーイッシュキャラが多いですねえ……といった感想はともかく。

ヒトツメのボーイッシュ属性は「少女然とした部分と少年然とした部分を両方持ち合わせる中性型」といったところ。

 

ボーイッシュキャラは百合関係性に深みを出させて美味い(記事執筆者調べ)のですが、その中でも中性型はオーソドックスに強い。

少年らしいしなやかさと少女らしいふわふわさを合わせ持ったボーイッシュガールはいいぞ。百合的にも美味しいし!

尋常ならざる人たらし

ヒトツメがもう一つ持ち合わせる性格的特徴は、「どんな相手とでも仲良くなろうとする」人たらし気質なところ。

少し上の部分で書いたように、ヒトツメは話す相手に合わせて「相手の望むような」話し方をする子ですが、その上彼女は持ち前の人当たりの良さを持っている。

 

どこかの「やさぐれて強引な再起を図ろうとしていた性悪狐女」に対してもなんだかんだ穏やかに接するような、この包容力。

これはコミュ強の風格ですわ。

80話より、マヒトツ一門の力が解説されてる画像。つまりヒトツメはコミュ強でもあるってわけじゃな?(拡大解釈)

作中で何度か描写がありましたが、ヒトツメは観察力に優れている子。

なので、他者と話すときも相手の気持ちをしっかり観察して話しているんでしょうね。(拡大解釈)

 

その場の状況から相手と軽く衝突することはあれど、例えば某「人間味のない冷血知恵袋マシーンオモイカネ」のように、他者の感情を煽るような失言はしない傾向にあるんじゃないかと思っています。

話上手というよりは、一緒に時間を過ごして居心地の良いタイプ。是非お友達になりたいタイプのキャラですよね、ヒトツメって。

90話より、ヤエの失言画像。こういうのが積み重なってキツネ出奔に繋がったのであろう。

他方で失言女王と言えばこの人。いや、これはこれで魅力的な方なんですけれども。

モテカワスリムで友情体質の愛されボーイッシュガールと比べたら、若干人を選ぶ性格と言えるでしょう。

「頼れる裏方」は「庇護欲をそそる」?

神様セカンドライフでは「正面切って戦う荒事担当の神」と、「補助に回る裏方担当の神」とで、はっきりとした線引きと役割分担がなされています。

鍛冶に長けし技神であるヒトツメはもちろん裏方担当。村の知恵袋ヤエなどもそうですね。

 

荒事担当の脳筋どもを、知略と技術でサポートするのが裏方の仕事。

当然ながら直接戦闘能力に欠ける存在なので、荒事担当は「こいつらはなんとか守らないといけない」という認識を自然と持つ方向に向かうわけです。

42話より、キツネが技神ならではの戦い方を伝授している画像。ふたりは神キュアマックスサポート。

これがもう百合的に素晴らしい土壌。

元々人柄の面でも庇護欲をそそる気質のヒトツメが、能力的な面でも「守ったほうが有利に働く」と周囲に認識されて守られる側に回されるわけですよ。

つまり天性の姫プレイヤー! 庇護欲想起系愛され受け!

86話より、ミヨシがキツネの甘さを説教している画像。ミヨシ審判、キツネ選手の囲い行為にイエローカード。

上画像はミヨシ審判から囲い行為を説教されてる図。

 

ヒトツメは天然箱入り受けとしてのポテンシャルが高すぎて引くわ。

嬉しすぎて逆に引くわ。マジで。

一読者としては「ヒトツメが独り立ちできるように頑張って欲しい」と思う一方で、「いつまでも独り立ちできずにキツネに囲われてほしい」という気持ちに挟まれて大変ですよまったく。

で、どのへんが百合的に美味いの?

結論から言うと。

キツネxヒトツメというものは、「孤高のひねくれお姉さんが、ほんわか少女ただ一人にだけは心を許す」といった関係性が美味しい百合だと思います。

 

キツネというのは(この記事でも繰り返し書いてきたように)本当にプライドが高くて、悪どい事も厭わないタイプのお姉さん。

ヒトツメというのは逆に人当たりが良くて、相手のトゲをやんわり包み込むような人たらし。

 

そんな二人が友達、あるいは「親しすぎる友達」として、徐々に徐々に距離感を詰めていく友情百合。

これこそがキツネxヒトツメの基本となるポイントですね。ここテストに出ます。

鉄の女と鉄打ちの女

公式カプがお好き?

結構。ではますます好きになりますよ。

 

神様セカンドライフは「百合を意識して書いてはいない」と作者さんが公言されてる漫画ではありますが、だからといって公式百合カプがないわけではありません。

いや僕の妄想じゃなくて! 脳内に形成された二次創作でもなくて! 

「同じコマにいた!」でもなくて!

38話より、ヤエが勝者を告げる画像。諦め知らずの鉄の女を打ったのは鉄打ちの女。エモい。

鉄の女」と揶揄されるほど強硬な状態であったキツネを、「鉄打ちの女」とも言える鍛冶神のヒトツメが調伏する……ってのが公式展開だからね!(38話参照)

いやこんな比喩、百合じゃないわけないやん!

百合を意識せずに素でこんな展開持ってきたってほうが信じがたいくらいやわ……。

 

「友情〜友情を前提とした特別な関係性」の括りにグループ分けされる、いわゆる友情百合として、キツネxヒトツメは公式カプ

公式カプ! なんと爽やかな響きなのだろう……。

好きな相手には過保護系の若干どころではなくめんどくさい女キツネ

過保護系お姉さんの百合は好きですか。僕は大好きです。

過保護すぎて守りたい相手を腐らせてしまうようなお姉さんも、ぐっと手を出すのを我慢して守りたい相手の成長を見届けるお姉さんも好きです。

 

キツネxヒトツメというカプに運命づけられている関係性もまさにそれ。

キツネはドがつくほど過保護な面を持つ女であり、またヒトツメは尋常ならざる庇護欲をそそる存在。

 

ここまでくれば美味しい展開が待ち受けているという未来はもう、僕がことさらに語るまでもないことでしょう。

83話より、キツネがニードロップしている画像。ヒトツメに対して過保護すぎる……。

何かの二次創作で見かけたら「過保護なお姉さん尊い……」とつぶやいてしまいそうなド直球美味しい百合ネタが本編で、しかもストーリーと密接に関わる形で組み込まれている友情百合漫画があるってマジ?

噂じゃ神様セカンドライフって名前らしいな???

 

なんて冗談はさておき。

キツネとかいう女が心中に湧き上がらせた並々ならぬ庇護欲はガチです。

こんな記事書いてる僕としても、未だにちょっと本編内容だと信じがたいくらいのガチもので最高でした。

94話より、キツネ独白画像1。キツネは好きな子を守りたい系女子。

この表情を見てくださいよ!

チビ(ヒトツメ)に対して降り掛かった問題について、激しい憤りと不安に満ちたこの表情!

 

キツネは本質的に「あの子は○○なんてしなくていい」と自分の腕の中に囲い込もうとする過保護ヤンデレ体質。

それでいて、その庇護の目線はヒトツメへまっすぐと向けられているんですよ!

 

このキツネの中にどろどろと煮えたぎる庇護欲。

ヒトツメに対して「他に分類しようのない、ある種特別な感情」を向ける姿はもう、はー…………エッモ。

「初めての友達」に対して特別なる感情を向けるお姉さんはエモい

本編の描写を見るに、

キツネから見たヒトツメが「超大事な友達」であることは間違いないようなのですが。

42話より、キツネが恥じらいつつ友達だと言っている画像。はっきりいって初々しすぎる。最高か?

こういった恥じらいようはなかなかに意味深なもの。

これを見た僕は「もしやヒトツメが初めての友達か?? ん??? 生まれて初めての友達なのか????」と疑っていた覚えがあるのだけれど。

だいぶ後になって、こんなことを作者さんが言っていた。

は? 数百年越しの初めての友達にてんてこ舞いになる意地っ張りお姉さんとかちょとsyレならんしょこれは……?

 

キツネとかいう友情という名の愛が重すぎる女、最高や! 

正直なところ「数百年越しの初めての友達」なんて運命力が強いワードはエモみがヤバイぜ。

 

神様セカンドライフはこういった運命力を感じさせる設定が多くて多くて。

運命的な関係性に惹かれてしまう軽率な百合好きとしてはたまらんのですよね。

31話より、過去のキツネの社。キツネの進んできた道のりを考えると、ヒトツメが現れたことはまさに運命。運命力、感じさせちゃったかな?

例えばこれとか。

キツネが辿ってきた道のりがあって、またヒトツメの技術があって初めて二つの道が重なるとかもう運命ですよ運命。

 

あとは、長い長い傷心と放浪の果てに寄る辺を見つけたどこかの赤鬼とかもそう。

タタラくん、おめぇーだよおめぇー。運命力感じさせるボーイミーツガールめいた百合しやがってよう。……っといけない、脱線が過ぎました。

 

ともかく、キツネがヒトツメに向ける、「初めての友達への多大なる感情」はエモい。

エモすぎます!

これはおねロリ? それともおねショタ?

また見逃せないのは、ヒトツメが超中性的なボーイッシュガールであることによって、百合的関係性に独特の味が出ている点です。

 

「お姉さんと年若い少女のカプ」を百合好きは「おねロリ」という言葉で表現しているのですが。

キツネxヒトツメも分類上はおねロリに含まれるのではないかと思います。

 

キツネは普通の狐から稲荷の眷属を経て、今の「稲荷の神使」まで成り上がってきた叩き上げの神使。

一方、ヒトツメは分霊として世に生まれてからいくばくも経っていない、生まれたての神。

なので、関係性的にはお姉さんとロリ。

42話扉絵。キツネがヒトツメを後ろから抱きかかえてるとかエッモ!

しかし、何度も言うようにヒトツメは少年然とした面と少女然とした面を強く併せ持っているボーイッシュガール。

「可憐で華奢で、他者の庇護を必要としている少女」一辺倒ではなく、「努力を重ねて自分の足で立ち上がろうとする可能性の塊」としての立ち位置も併せ持つキャラクター。

そのため、定型的なおねロリとは少々違った毛色を持っているように見受けられるんですよね。

 

ジェンダー論的な話をするつもりはあまりないのですが。

僕は百合作品においてもやはり、よくある「女性らしさ」とか「社会一般的な少女像」に陰ながら意識が引っ張られてる部分はあるのかもなあ、と思っていて。

「女性らしい女性x女性らしい女性のカップリング」もいいけれど、それ以外の多様な百合もあってほしいなあと願っている側でありまして。

 

人間ではない存在としてあるキャラクターだからこそ、ジェンダーの枠を感じさせない方向に舵を切っているというか。

ロリというよりはショタに近い気質」でいて、
少女然とした面もしっかり持ち合わせる」ヒトツメの在り方は、百合的関係性にも新鮮な味を与えるものだと感じてならないんですよね。

86話より、ヒトツメが特訓を受けようとする背中の画像。キツネのモノローグがエモい

上の画像のように、ヒトツメは荒事にも果敢に挑もうとするキャラクター。

だからこそ味わえる「健気に頑張る少年とそれを見守るお姉さんの旨味」と、
ほんわかとした少女にほだされる意地っ張りなお姉さんの旨味」をミックスさせた友情百合だといいますか。

 

キツネxヒトツメは「百合を意識してない一般作品だからこそ味わえた」ともいえるものであり。

どこか「おねショタっぽい百合」が隠れた名店的味わいで美味しかったということを伝えたかった。

 

といってもまあ、僕は大雑把な悪食雑食派の百合好きですからね。

これ結局は「他ジャンルの旨味を百合カプで味わえたら倍美味いじゃん!」な人の意見なのであしからず。

 

小難しい部分を置いておいても、キツネxヒトツメは美味いカプ。

それだけははっきりとした真実としてあることですね、はい。

92話をすこれ

ここまで長々と書いてきましたけど。

とどのつまりこんな文章は小賢しい理屈を振りかざしているだけで、暴力的なまでの尊みの前には無力にすぎる文章なんですよね。

だから最後は何よりも率直な文章を書くことにします。

 

92話をすこれ。

とにかく92話をすこれ。

 

やさぐれて凝り固まった鉄の女に芽生えた、友を想う心と母性にも似た愛。

技神としての力があっても、拭いきれない己の無力と胸に溢れる安堵に言葉が詰まる鉄打ちの女。

 

言葉を長々と並べずとも自ずから通じ合う、二つの心の揺らめきをすこれ。

92話より、ヒトツメが震える声で精一杯罵倒している画像。ヒトツメらしくない言い方が尊みを誘う

扉の奥の様子を見るまで、押しつぶされそうな不安でいっぱいであったであろう想いをすこれ。

冷えた頬に沿えられる、生命の暖かみに満ちた手の温もりをすこれ。

 

暗転の一コマの奥に隠れつつもあったに違いない(根拠のない断定)、読者にはヒミツのスキンシップをすこれ。

安心した途端、口うるさく饒舌になるヒトツメの喜びをすこれ。

92話より、ヒトツメがいつもの調子を取り戻した画像。安堵の気持ちがこちらにまで伝わってくるよう

んんんんん、美味い、美味いぞおおおお!

濃厚な百合の波動が脳みそを直撃する!

キツネxヒトツメすこすこすこッ!

おわりに

プライドが高く、他者を信用せず、邪魔者を蹴落とすことを厭わない。

そういったごろつきめいた部分が突出していたキツネにとって、ヒトツメは「生まれて初めて得た友達」という温もり。

 

そこから女が女に対して「特別な想い」を募らせていき。

「特別な相手」のためならばどんな無茶だって厭わない姿勢を示しだす。

 

これは本当に、ほんとうにエモいこと。

一度は心を閉ざした女が見つけた、何よりの信頼という事実がこの上なくエモい。

94話より、キツネ独白画像。ヒトツメへの無二の信頼がエモい

いやあ、「悪辣なお姉さんx人たらし少女」の関係性ってのはほんとうにいいもんですね。

更に他要素の旨味もあるとくれば、キツネxヒトツメというカプが美味しくないわけがない。

 

キツネxヒトツメは美味い。百合カプとして実際美味い。

なので、この記事を読んでくれた君もまた、自分なりのキツネxヒトツメの良さを再発見してみてくれよな!

 

突発百合カプ語り記事、終わり!